最近はスマホで時間を確認する人も多いので時計を持つ人も以前に比べたら減ったかもしれません。
しかし、時計は持ち物としてまだまだ重宝されています。
時計にも色々ありますが、電波時計というのが電波受信によって正確な時間をいつでも示してくれることから、大変な人気です。
しかし、電波時計も様々な原因によって時間が狂います。
この記事では電波時計が狂ったときの「原因」と「直し方」や「海外での電波時計の利用方法」をご紹介したいと思います。
目次
電波時計の時間が狂う原因と直し方
電波時計は国内のふたつの標準電波送信所からの電波により時刻を調整していますが、いくつかの原因によって時刻がずれるなど狂いが生じてきます。
主な原因としては
・電波が受信できない
・電池の消耗
・針のズレ
・故障や劣化
・磁気帯び・ノイズ
となります。これらの原因と直し方を見ていきましょう!
電波が受信できていない
電波については受信しづらい場所というのが必ずあります。これはスマホなども一緒でアンテナの本数が少ないのは電波が届かないところにいるからですね。
電波時計も同じで電波を発信しているところから時計までの間に障害物があれば電波は届きにくくなってしまいます。
考えられるのがコンクリートの壁が電波を遮ってしまうということです。コンクリート造りの建物では比較的狂いやすいと言えるでしょう。
他に電波送信所の不具合(停波)によって受信できない場合もあります。
東日本大震災のときには、実際に電波が止まってしまい、東日本にある電波時計が電波を受信することができませんでした。
また、年に1回、数日間、定期点検のために電波を止めることがあり停波しますし、雷など天候上の理由から電波を止めることもあります。
あくまで、「受信できない状態が続くと狂う」ということですので、使わない時などに窓際に置いておけば良いでしょう。
また、「強制受信」という方法があり、各メーカーによって方法がありますので説明書を確認してみましょう。説明書がない方はネットで「メーカー、(時計の型番)、 説明書」と検索すればネットで確認できるものもまります。
電池の消耗
電池の消耗や切れてしまった場合は電波の受信のみならず時計そのものが動かなくなりますので、デジタル表示などはディスプレイの文字が見えなくなります。当然、電波も受信しなくなります。
電池式であれば電池の交換をしてみましょう。
ソーラー式のものであれば太陽の下や蛍光灯の下に置いておきましょう。
腕時計の場合はほとんどがソーラー式になっていますので、文字盤の部分を光に当てましょう。
◆ソーラー式かわからない場合→「SOLAR」「Eco-Drive」などの表記があればソーラー式ですので確認してみてください。
乾電池式の場合は電池を入れる場所があれば乾電池式です。
針のズレ
アナログ(針)タイプの時計の場合、衝撃などで針ズレが起こることがあります。そうなると時刻がずれたまま表示してしまいます。
針ズレが考えられる場合は「基準位置合わせ」を行いましょう。詳しくは各メーカーの説明書を確認してください。
経年劣化や故障
電波時計は永久に壊れないというものではありません。やはり長年の使用により消耗や故障が起こります。その為、時刻が狂うことも当然あります。
メンテナンスや修理が必要になります。なかなか素人では出来ないものですので、修理に出すことを検討しましょう。時刻のズレの場合は人の手で分解し、清掃、修理(オーバーホール)を行いますので金額がそれなりのものになります。大体、10000円以上はかかってしまいます。
磁気帯び・ノイズ
時計が磁気を帯びてしまうことを「磁気帯び」と言います。この場合は修正してもまた狂ってしまうことがあります。
また、日頃からテレビ・スマホ(携帯)・PCなどの磁気を発生する物の近くに時計を近づけないようにしましょう。
特に鞄にスマホも時計も一緒に入れているのも避けた方が良いです。
磁気帯びをしてしまうと自分では直せませんので、「磁気帯びの修理」に出しましょう。修理は10日ほど時間がかかるようです。
電波時計を海外で利用する方法
電波時計は国内の2ヶ所の電波発信所から送られる電波によって時刻合わせが行われます。では、海外に行った場合はその機能はどうなるのでしょうか?
現在では海外でも自動で時刻を合わせてくれる時計もあります。
電波時計を海外で使う際の利用方法をご紹介しますね!
電波時計の自動受信をOFFにする
アナログなやり方ですが、電波の「自動受診をOFF」にして手動で現地の時刻に合わせて利用する方法があります。そもそも電波時計でなければ手動で時刻を合わせますので、それと同じ方法です。
タイムゾーンを合わせておく
あらかじめ時計のタイムゾーンを合わせておけば現地の時刻を表示することができます。
ただし、主要都市に限られる場合がありますので、設定できない場所というのもあります。各メーカーのホームページで確認をしてください。
◆時刻合わせ
タイムゾーンを合わせても電波を受信するまで、現地の時刻には変わりません。すぐに現地の時刻を表示させたい場合はタイムゾーンを設定した後に「強制受信」を行いましょう。
GPS機能付きの時計
高級な部類に入る時計にはGPS機能がついているものがあります。これらはGPSによって自動的に時刻を合わせることができますので、操作は特に必要ありません。機能についてはメーカーの説明書を確認してください。
海外での電波事情
海外で電波時計を使用する際、主に利用できるのは欧州、英国、中国、米国と覚えておきましょう。中国に関しては場所によって受信できないエリアが他に比べて増えてきます。
東南アジアではほとんど、電波の受信ができません。受信ができなければ電波時計の意味がないのですが、「受信をOFF」にして手動調整して利用することをおすすめします。
電波時計の仕組み
電波時計の仕組みについて少しだけ詳しくご紹介します。
電波時計とは標準電波を受信して時刻やカレンダーを自動的に調整してくれる時計のことです。
時計の正確さを重視する方にはおすすめです。
日本標準時は 10 万年に 1 秒しか誤差がでないという高精度のセシウム原子時計によって作られています。
福島のおおたかどや山標準電波送信所(東日本地域)と九州のはがね山標準電波送信所(西日本地域) の2つの送信所から電波が24時間発信されていて、1日に一回だけ電波時計が自動受信することになっています。この2か所の送信所で日本全国をカバーしています。
両局は周波数が同じだと電波が弱くなってしまうため異なる周波数が設定されています。
画像元:SEIKO
電波時計は常に送信所と連動しているものではなく、1日に1度、自動的に時刻合わせをするものなので、常に電波が届く場所にいなければならいというわけではありません。電波を受信していないときは通常のクオーツ時計として作動します。
高精度の原子時計によって時計の時刻合わせなどの面倒な手間が省けているんですね。
この電波によって電波時計は成り立っているので、時刻が狂う第一の原因は「電波が受信できない」ということになります。
電波時計の種類
電波時計には腕時計、置時計、掛け時計とありますので用途によって選ぶことができます。
電池式とソーラー式がありますが、現在はソーラー式が主流になっています。
それぞれのメリットを紹介しますね。
◆ソーラー式
時計が受けた光の一部が電気エネルギーに変換され二次電池に蓄えられ、時計を動かすエネルギーとなり時計を動かします。
メリットとしては電池式とは違い、基本的に電池交換が不要ということですので電池切れを心配する必要がありません。
デメリットは暗い場所では充電されないので、光のある場所を選んで常においておく必要があります。また、二次電池の寿命により充電効率が下がりますので、数年に一度メンテナンスが必要になります。
補足しておきますと、「ソーラー時計=電波時計」ではありませんのでご注意ください。ソーラー式とは動力が太陽光という意味です。
「ソーラー式の電波時計」「電池式の電波時計」
という分け方になります。
ソーラー式充電の時計は永久的に同じ状態で使えるというわけではありません。先ほども書いた二次電池の消耗のため定期的なメンテナンスをしないと充電効率が下がりますので、点検や場合によっては交換を必要とすることがあります。しかしながらその点検は数年に一度のものですので、当然常に気にするようなものではありません。
◆電池式
名前の通り電池の交換を必要とするものです。置き型の目覚し時計などでよく見かけるかと思います。
乾電池の交換が必要になるのでそれを面倒と感じればデメリットになるでしょう。
私も電池式の目覚し時計を使っています。お分かりかと思いますが、毎週交換するようなものでもないので個人的にはそれほど面倒なものではないかと思っています。
まとめ
電波時計の時刻が狂う際に考えられることは
・電波が受信できない
・電池の消耗
・針のズレ
・故障や劣化
・磁気帯び・ノイズ
が原因として考えられます。ご自身で解決することもできますが、場合によっては修理に出す必要も出てきます。
・海外での利用はタイムゾーンの変更や手動での時刻合わせによって利用できる。
以上が今回ご紹介した主な内容となります。ご参考なれば嬉しく思います!