山菜採りのシーズンになるとおいしい山菜を求めて、様々な世代の人が山に入っていきますよね。
今シーズンこそ山菜採りを始めたいと思っても、服装やもっていく道具など、わからないも多々あるかと思います。
今回は山菜採り初心者の方に向け、服装や持ち物、覚えておきたい注意点などまとめました。
山菜採りにチャレンジしてみたいと思っている方は、是非ご覧くださいね!
目次
山菜とは?
山野に自生する、食べることのできる植物を山菜と言います。
・タラの芽
・ふきのとう
・ワラビ
・セリ
・ミョウガダケ
などが比較的有名で他にも様々あります。
ちなみにキノコや藻も山菜に含まれる為、山菜の定義は広いんですよ。
時期と選び方のポイントを山菜別にご紹介!
タラの芽
時期 : 3月〜4月下旬、山間部ならば6月頃まで
タラの芽は山菜採りに行く方の間でとても人気があり、通称「山菜の王様」と呼ばれています。
ただし、かぶれると辛い「ヤマウルシ」によく似た外見をしているので注意が必要です。
ヤマウルシはタラの芽に似た外見をしていますが、全体的に赤みを帯びた見た目で、枝にトゲがないのが特徴です。
見つけた際はしっかりと見極める事が大切です。
初心者の方は経験者に確認するなどしましょう!
ふきのとう
時期:2月〜5月頃(雪解けの頃)
道路沿いや河川敷にも自生しているふきのとうは、お馴染みの山菜の1つです。
ほろ苦く、まさに春の味覚と言った味がします。
ふきのとうの苦味が得意ではない方は、蕾(つぼみ)が閉じたものを選ぶといいでしょう。
ふきのとうは根の部分に「ペタシテニン」という毒性があります。
根の部分を食べないのはもちろん、調理中に出る灰汁にも含まれていますので、灰汁取りはしっかりしてから食べましょう。
ワラビ
時期:4月〜5月
ワラビは赤茶色く枯れたシダ植物の葉が、沢山落ちているあたりを探すと見つかりやすいです。
食べる時には灰汁抜きをしっかりしてから食べる様にしましょう。
ワラビの灰汁には、発がん性のある「プタキロサイド」やビタミンB1を破壊する「アロイリナーゼ」というか酵素が含まれている為、灰汁抜きは徹底しましょう。
セリ
時期:1月〜3月
セリは春の七草の1つで、独特の香りがするのが特徴です。
セリを探すときは、三代有毒植物であるドクゼリと間違わない様にしましょう。
セリ独特の匂いがしない事と、葉柄の形状が違う事を頼りに探すと良いです。
ミョウガダケ
時期:4月〜5月
ミョウガダケとは、ミョウガの新芽の事を指します。
柔らかな新芽はわずかな期間しか取れない為、貴重な山菜です。
山菜採りに最適な服装について解説
ここでは、山菜採りの服装についてご紹介します。
山登りやハイキングとは違い、山菜採りは虫刺されなどによる怪我や触るとかぶれてしまう植物もあるため、注意が必要です。
急な斜面にとどまって作業する事がある為、安全性の高い服装で出かける事をおすすめします。
山菜採りには長袖&長ズボンが基本!
まず、山菜採りの服装の鉄則は「長袖&長ズボン」です!
出来るだけ肌の露出を控え、虫やかぶれる植物から身を守る為です。
そこでオススメなのが、ツナギ(作業服)です!
ツナギは丈夫ですし、汚れても洗濯が楽なので山菜採りにとても向いています。
何より、かがんだ時に腰が露出しない事です。
山菜採りに夢中になって、露出した腰に虫やかぶれる植物がついてしまうと、後々大変な思いをする事になってしまいます。
デニム生地のものやオシャレなツナギも沢山あるので選ぶのも楽しいですね。
山菜採りにおすすめの靴は?
山菜採りには、以下の靴がオススメです。
急な斜面や山道を歩く事になるので、靴はしっかりしたものを選びましょう。
トレッキングシューズ
山登りに使えるトレッキングシューズは、山菜採りに向いている靴です。
靴底に滑り止めが付いたものを選ぶ様にしましょう。
登山靴
登山靴もトレッキングシューズ同様、山菜採りに向いています。
10,000円以上のものであれば浸水もしにくく、足が疲れにくいものが買えます。
スパイク付きの足袋
足袋といっても、地下足袋です。
布でできている為耐久性は低めですが、とにかく軽く歩きやすいです。
山菜採りには地下足袋がおすすめ!軽量で動きやすいです。ご自宅の軽作業にも最適ですよ
長靴
長靴は街中を歩くような長靴ではなく、靴底がスパイク状になった長靴が良いです。
前日に雨が降って地面がぬかるんでも、気にせず歩く事が出来ます。
いくつかご紹介しましたが、すでに持っていればスパイク付きの長靴でも良いかと思いますが、軽量で動きやすさを考えるとトレッキングシューズや地下足袋が動きやすくて良いです。
トレッキングシューズでもゴアテックス素材など雨にも強いものはあります。
山道は平坦ではありませんので、転ぶことを考えたら個人的には長靴は履かないかな。。。
山菜採りにおすすめの手袋は?
山菜採りには軍手ではなく、革手袋を用意しましょう!
軍手ですと手を伸ばすとゴムの部分が緩み、手首が露出していまいます。
その点革手袋は、手首の部分をテープで固定できます。
その上軍手よりも耐久性に優れ、ちょっとやそっとのとこでは破けません。
軍手に比べて高価ですが、1つあると安心です。
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ガーデニングのための革手袋。これは山菜採りにも最適ですね!
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山菜採りにおすすめの帽子は?
山菜採りには、ネックガード付きの帽子を被りましょう。
または帽子とネックガード別べつのものでも構いません。
ネックガード付きの帽子であれば、なかなかガードできない顔や首を守ってくれます。
ネックガードをくるっと顔に巻けば、目と鼻以外全てをガードできるので、いざという時も安心です。
山菜採りに必要な道具をご紹介!
山菜を手で採れるのであれば良いのですが、刃物を使わなければならない時もあるでしょう。
そんな時は極力安全性の高い刃物を用意しましょう。
キッチンバサミ、剪定ばさみ、カッターナイフ
手で簡単に取れない山菜は、キッチンバサミ・剪定ばさみ・カッターナイフてパチンとカットしましょう。
上記のどれか1つだけ持っていけば大丈夫です。
熊よけの鈴
山菜採りは、熊の危険と隣り合わせと言う事を忘れてはいけません。
熊よけの鈴は、高音で遠くまで響くものが効果的です。
購入の際は音色を聴いて、確かめてから購入しましょう。
熊撃退スプレー
熊よけの鈴の他に、熊撃退スプレーもあると更に安心です。
実際に熊に遭遇した時に、冷静になって使えるように練習しておくようにしておきましょう。
背負いかご
手が自由になるのはもちろんですが、カゴに入れるのにはもっと大事な理由があります。
ビニール袋やリュックサックに山菜を入れると、気温が上がるにつれ山菜が蒸れて、鮮度が下がってしまうのです。
しかし背負いカゴですと通気性がよく、山菜の鮮度を下げずに持ち運べます。
携帯電話の防水カバー
携帯電話は山菜採りに行く際の、最重要ライフラインです。
しかし突然の雨などで携帯電話が濡れて、使えなくなってしまうと大変です!
そうならないためにも、防水カバーは必ず用意しておきましょう。
虫よけスプレー
蚊や蜂だけではなく、マダニをよけるスプレーを選ぶようにしてください。
マダニは様々な感染症を持っており、噛まれると大変危険です。
山菜採りに出かける際にリュックに入れておきたいもの
山菜採りにお出かけになる際は両手が自由になるリュック(バックパック)を利用するのが良いです。
リュックに入れていきたいものもご紹介しますね。
食料
飴・チョコレート・ブロック状の栄養食などの非常食を含め、食料も重要です。
水も含め、少し多めに持っていきましょう。
携帯ラジオ
携帯ラジオは重要な情報源です。
乾電池式か手回し式のラジオがオススメです。
レスキューシート
レスキューシートは軽くてかさばらないのに、とても暖かいシートです。
防風・防水の効果もあります。
万が一遭難してしまった場合に役立ちますので、忘れず携帯したいですね。
レスキューシートの代用品としては、100円ショップで売っているブルーシートでも大丈夫です。
ホイッスル
救助の方が来た時に、「ここにいるよ」と知らせるのに使います。
少しの息でも、大きな音が出るものを選ぶのがポイントです。
地図&コンパス
地図やコンパスはスマホのアプリで十分と思いがちですが、必ずそれぞれ用意しましょう。
スマホが使えなくなった時、遭難の恐れがあるからです。
雨具
傘ではなく、レインコートやカッパを用意しましょう。
雨の時だけではなく、気温が下がった時に一枚あると全然違います。
熊よけの鈴
先程もご紹介した熊よけの鈴はリュックの中に入れるのではなく、リュックにつけるのを忘れないようにしましょう。
山菜採りの初心者さん必見!危険と注意点を解説!
山菜採りはある程度の知識がないと危険に遭遇しやすくなります。
どんな危険な事があるのか?また、守るべきことをご紹介します。
初心者さんは経験者と行動しよう!
山菜の見分け方や採り方を教えてもらうだけではなく、声をかけ合う事で遭難防止になります。
更に、話し声がすると熊よけにもなります。
山菜は根株ごと引き抜かない!
根株毎引き抜くと、次の芽が生えてこなくなります。
次の山菜採りの為にも、正しい採りかたを守りましょう。
勝手に立ち入らない!
山菜採りはどこでもやっていいと思いがちですが、そうではありません。
山に入るときは所有者の許可を得てから、これが鉄則です。
野生動物に注意!
自然の中に入る以上、野生動物との遭遇の可能性はゼロではありません。
野生動物に遭遇したら刺激したり、餌をあげるのは絶対にしないようにしてくださいね。
山菜に似た毒草に注意
毎年山菜と毒草を間違え、悲しい事故が起こっています。
山菜を採る際には注意が必要です。
必要な分だけ採る
美味しいからと沢山採ってしまうと、後から山菜採りに来た方の分がなくなってしまいます。
思いやりの気持ちを持って、必要な分だけ取るようにしてくださいね。
虫除け対策をしっかりとしよう!
山の中は危険な虫がいっぱいいます。
虫の対策は徹底して行い、被害に遭わないよう気をつけましょう。
山菜採りのまとめ
山菜採りは美味しい山菜が採れますが、常に危険と隣り合わせだということを忘れないようにししてください。
上記で挙げた注意事項や持ち物を頭の中に入れ、準備を怠らないようにしたいですね。
筆者は北海道に住んでおり、父がたまに山菜採りに行くと、山わさびやふきのとうなどを持ち帰って来てくれた思い出があります。
父も高齢になり山菜採りに行かなくなりましたが、あの時食べた山菜の味は忘れません。
皆さんも山菜採りに行く際は、ルールを守って楽しく山菜を採ってくださいね!